はじめまして、shinoです。
私は2022年にちょっとしたご縁をきっかけにワインの勉強を始めて、JASソムリエになる事が出来ました。
もともと私は父譲りのお酒好きで、とにかく頻度・量ともにワインはかなり飲んでいたのですが
「ワインは難しいし、私には分からないからプロにお任せするのが一番!」
と決め込んでいました。
父はアルコールの中でも特に赤ワインが好きで、長野の実家に帰ったり
家族と一緒に旅行に出かけると毎晩、と言うか昼間から飲んでいました。
でも我が家の家訓は
「質より量」
だったので、こだわりのワインライフとは無縁、むしろ20代の時には
「ワインについて素人が語るなんて、感じ悪いんじゃない?」
とすら思っていました。
そんな私がなんで、
・ワインの学習に興味を持ち、ソムリエ試験を受けることになったのか?
・また、なぜこのブログを開設することになったのか?
についてお伝えしたいと思います。
Contents
私とソムリエ試験
コロナで今後の生き方について考える
私は今、銀座の老舗のクラブで働いています。
半世紀以上の歴史を持つお店で、日本の経済界を動かすようなお客様をおもてなし出来ることに幸せを感じています。
有名私大を出たものの就職活動はほとんど全滅、何とか伝手を頼って入った会社には馴染めず逃げるように退職した私に唯一の居場所を与えてくれたのが銀座であり、今の職場です。
マイペースながらもコツコツと試行錯誤しながら仕事してきて、
「やっと軌道に乗って来た!」
と感じていたタイミングで、パンデミックが起こりました。
3ヶ月にわたる休業を余儀なくされ、いつ終わるかも分からない真っ暗闇にいきなり突き落とされました。
先が見えない中、クラブが閉業したり、解雇されても何とか生きていく方法を考えましたが、
その時の私に出来ることは何一つ思い浮かびませんでした。
時間だけはいくらでもあったので、
〝思いついた事をとにかく、やってみよう〟
と言う気持ちと、大学の授業で少し簿記を勉強したのを思い出し
簿記2級の講座に通ってみたのですがすぐに挫折してしまい、
「好きなこと以外、頑張れない」性格を自覚するためだけに10万弱の授業料をお支払いしたのです…
そうしているうちに休業が明け、仕事を再開する事になりました。
毎日仕事があり、人と会話が出来るだけでも嬉しかったのを今でも覚えています。
この3ヶ月と言う期間で、自分の無力さも知りましたが、また
「おもてなしする事、人と深く関わる事」
が大好きで、天職でもあったんだなと知るきっかけも与えてもくれました。
休業は明けたものの、不安定な状況が続いて居たので、簿記での失敗をもとに
〝心の底から面白いと思える学び〟
を見つけようと言うアンテナを張って過ごしていました。
「好き」を追求したい
そんな中、ワインバーを経営している女性と出会いました。
彼女はクラブに勤めながら、ソムリエの資格を取ってワインバーを経営し始めたのですが、本当にホスピタリティと気遣いのあるパワフルな女性でした。
同じ年齢にも関わらず、「好き」を追求して形にしている姿はとてもキラキラ輝いて見えました。
それまでクラブで働きながらソムリエ試験を受けた、と言う人が周りに居なかったし
〝どう活かせるか〟と言うイメージも全く湧かなかったのですが
次のキャリアにつなげる、彼女が一つのロールモデルになりました。
追求する内容はワインに限らず、ウィスキーや日本酒など、何でも良く
「好き」
である事が一番大切だとは思うのですが、
・勉強のボリュームが多い(時間に余裕があるコロナ期間がチャンス!)
・お客様にマニアックなワイン好きが多い(すぐに仕事に活かせる)
・男女共にファンが多い(見込み顧客が多い)
・和洋中どんなジャンルでも活かせる(汎用性が高い)
と言う理由でまずはワインを勉強してみよう、と言う結論に至りました。
ワインスクールに通い始める
ワインを勉強してみようと決めたのがちょうど2021年の暮れで、
年明けから通える講座を探して申し込みました。
いくつかのワインスクールを検討しましたが、
本格的に試験対策講座に通うことになったら、とにかく近い方が仕事との両立がしやすいだろうと考えて自宅から徒歩10分の所に決めました。
そのとき申し込んだのは6回の入門講座でした。
講師のプロフィールや口コミを見て
「講義を楽しく聞けそう、親しみやすそう」と直感でベテランの女性講師を選びました。
その直感は大当たりで、関西出身・体育会系のその先生の授業は身振り手振りを使っての
熱血かつ楽しい授業で、最終回を迎える頃には
〝もっとこの先生の話を聞きたい〟
と言う気持ちが固まり、3月からスタートする試験対策講座に進むことにしました。
2月初旬から、3月下旬(入門講座の途中から試験対策講座の序盤)まで勤め先が二度目の休業に入りましたが、一度目の休業とは違い、
今度はぽっかりと空いた時間に
〝ワインの学習をする〟
と言う目標があったので、前回のように心を病むこともありませんでした。
時間を全く気にせずに授業の復習やワイン関連の本等に思う存分没頭するのは贅沢な時間だったなと、恋しく思う程です。
両立を諦める
試験対策講座が進んで来た頃に、休業が明けました。
第一波の休業明けとは違い、ワクチン接種が進んだのと
世の中がコロナ自粛にウンザリしていたのも重なったのか、
二回目の休業明けはかなり活気も戻り仕事が忙しい日も増えて来ました。
マイペースに過ごしていた所から一転して
深夜まで働いてスクールにも通う、と言う生活になりました。
予習は何とかこなしていたものの、復習や過去問を解くなどの時間を取れず
毎回行われる小テストで隣の生徒の解答用紙を盗み見ると満点だったり、
みっちりと作り込んだノートが目に入ったりと周りのモチベーションの高さ・かける時間に
焦りを感じはじめました。
「このままでは一次試験に受からない、何とかしないと!」
と思い、4月後半には試験勉強を生活の最優先事項にし、
〝仕事の成績が一時的に落ちても良いから、勉強時間を確保する〟
と決意しました。
コロナの影響もまだある中で、不安はありましたが
中途半端に勉強をして2年間勉強を続けるよりは
「一生に一度」の気持ちで臨んだ方が効率が良いと思ったし、
その頃には自分でも不思議な位にワインの勉強や資格に〝思い入れ〟が生まれてきました。
息抜きも隙間時間もワイン学習
〝試験勉強にプライベートの全てを捧げる〟
と決意したものの、ソムリエ教本ばかり読んでいては息が詰まりますし、
〝同じ情報でも、色々な方向(写真や動画など)からインプットした方が記憶が定着しやすい〟
と思い、勉強の合間にワイン関連のyoutubeを視聴し始めました。
ソムリエ試験では結構マニアックなブドウ品種のワインについて暗記する必要が
ありますが、その名前をただ丸暗記していてはつまらないし、
かと言って全部のワインを買ったり試飲しに行っては破産してしまうので、
エチケットやワインの外観・味わいをYouTuberさんが語っているのを
聞いて飲んだ気になれたのはとても良かったです。
「試験が終わったら実際に飲もう!」
と言うモチベーションアップにもつながりました。
また、その中で月会費が安いオンラインスクール(WINEBOOKS.jpと言うチャンネルが運営しているWBS ワインブックススクール)を発見して、授業の復習と移動中の勉強のために入会しました。
週に一度の学校の授業では限られた時間の中で、かなりの情報量を詰め込む上にテイスティングの時間まで設けられていました。
正直「何と無く概要とポイントをつかむ」事でいっぱいいっぱいになってしまったので、改めて自分のペースで学習するのにとても役立ちました。
(再生速度は1.5倍にしたり、重点的に聞きたい場所は巻き戻したり)
一次試験合格
そんな感じで、仕事も人付き合いも犠牲にして、
お盆休みの最終日に一次試験のCBT試験を迎えました。
パソコンの画面に映った
「合格」
の文字を見たときは、本当に達成感があって、感動しました!
偶然その日の夜に食事に誘われて、お祝いされたんですが
その時の写真は満面の笑みで、自分でも良い顔してるなあと思います。
二次対策と結果・反省点
CBTを遅め受けたのもあり
一次試験が終わって、息つく間もなく二次試験の対策を始めました。
正直、二次試験の対策は反省点が多いです。
もともと通っていたスクールの二次対策講座に通ったのですが、
少しマニアックなワインまで網羅してテイスティングしたので
基礎力が無いままに、多くの情報が入ってきて混乱してしまいました。
〝このままだとテイスティング力が身について行かない〟
と焦りを感じていた時に
オンライスクールでの、
・基本的な品種に特化したワインの講義
・エアテイスティング
の方が、必要な知識だなと感じて、注力し始めました。
実際に二次試験に出された品種は基本的なものだったし、
品種自体を外してもコメントで得点出来れば合格することは充分可能、と
試験を終えてみて感じたので、色々な品種に手を出さない方が絶対に良いと感じています。
何とか二次試験は通過しましたが、学習方法も結果も自分の中では反省点だらけだったので
もしまた二次試験を受けるとしたら(エキスパート等)今回の反省点を活かして基礎固め
に専念して臨みたいなと思います。
試験を終えて感じたこと
大人になって、日々の色々なことに追われながら
時間を確保し続けるのはきつい時期もありました。
でもそれ以上に、
学習を続けるなかでスクールの先生やYouTuberさん、ワインバーの方等
色んな人とのご縁が生まれたり、
身近なワイン好きな方ともっと深い関係が築けたりと
〝ワインを学んで良かった〟
と感じる気持ちの方が圧倒的に強かったし、
だからこそ
〝資格を取って終わりにしたく無い!〟
〝もっと学びたい〟
と、言う気持ちになって行きました。
アウトプットが最大の学び
毎日お酒を提供しているとはいえ、普段の仕事では
かなり偏ったもの(シャンパンやごく一部の高級ワイン)
を扱っているのもあり、一般的なワインの知識や実際に日常生活で役に立つ
ワインの知識を身につけるためには、何らかの形で
〝インプット・アウトプットを続けたい〟
と漠然と思っていました。
そこに運良く、利用していたオンラインスクールがウェブメディアを立ち上げ
そのライターを募集していると言う記事が目に入り、二次試験が終わり次第早速応募し
月に三本程度記事を投稿させて頂くことになりました。
「1ヶ月に3記事とは言え、1年間続ければ36の銘柄のワインについて詳しくなるのだから、それはかなりの進歩。」
と思い、
実際に身近な銘柄のワインについて調べながら記事を作る作業はとても勉強になりました。
情報発信を始める
その時に、やはりワインスクール等で「受け身の立場での学習」より
アウトプットする事が勉強になるな、と実感しました。
そこで自分なりにtwitterやInstagramなどのSNSで発信をしてみたのですが、
そう言う場では、どうしても高級ワインをどんどんアップしている人だったり派手な投稿だったり、
ワインスクールの講師等、プロフェッショナルの発信が求められているなと感じました。
ちょっと今後の方向について悩んでいる時に、オンラインスクールの先生に相談させて頂く機会があり、
私のようなワイン初心者が、等身大でワインについて発信・交流できる場を作りたいと思い、このブログを開設するまでに至りました。
このブログを通して、私自身がワインについてもっと知り成長し、
また、色んな人と繋がって行けたら良いなと思っています。
Shino